OOPS 東京連絡所

シーバスレポート  パート1「出会い」

 

この夏、僕は家内の友人をつたって浜名湖の湖北(奥浜名湖)にある、三ケ日という街に旅行する機会を得た。子供が小学校に上がって、時間がつかえるようになったからと、家内がはじめたアルバイトで知り合った友人の持つマンションに、あつかましく家族4人でお世話になることになったのだ。子供たちの夏休みの宿題も生物系になる予定だ。

どんな旅になるのか一抹の不安を抱えつつ、あれやこれやと車に積み込み、東海道の未体験ゾーンへと旅立った。

東急系のリゾートで有名なそのマンションは奥浜名湖を見下ろせるところに建っており、朝、湖岸を散歩できたりする爽やかなロケーションだった。湖岸に生い茂る竹林や雑木林からは激しく響くセミの声が溢れていて、歩道にはカブトムシやクワガタムシがよたよたと絶命を迎えようとしている。湖上には早くからウエイクボードを楽しむ若者や、職業漁師がちらほらと見える。若者のひいた引き波が白く光ってここはリゾートであることを感じさせていた・・・・・

 

計画の段階から釣りが出来るロケーションであることは僕のDNAを強く刺激していて、会社のマシーンで浜名湖関係のキーワードを検索しまくり、仕事がおろそかになるほどだった。最初にヒットしたのは浜名湖ネットワーク。ここにはいろんな人が集まって、ローカルな浜名湖のフィッシング事情を語り合っていた。中に、東京でもやっているシーバスルアーの話題があったので、早速書き込んでみると、なんと速攻で返事を書き込んでくれた。さらにメールで詳しい情報をいただいた。彼の話を要約すると、流れがきつい、浅い、オカッパリでのシーバスポイントはあまりない、浜名湖のシーバスゲームは未開拓なところが多い・・・ということだった。おかげで準備するものも限定できず、ありとあらゆるタックルを積み込むことになり、結果的に使ったタックルは2割程度になった。

話を元に戻し、ネットで教わったシーバスガイドの2軒のうち、1件を覗いてみると、なんともアットホームなホームページではないか。一発でインスパイアーされて、ガイド予約を申し込んだ。こちらの事情などを書き添えてお願いした。実はこの頃、魚の活性が下がり、北浦のバス状態(釣れない)になっているとも知らず、期待に胸膨らませていたのだ。

 

現地に到着してからというもの、浜名湖の地形やら、交通、魚種などの情報を知るべく、いろいろと模索してみるものの、これといった確証のないまま時間は過ぎていった。水産試験場の「ウオット」では、生物学的な勉強ができた。子供も僕もそれぞれの意味で参考になった。東急での生活はまさに快適で、朝のセミの声がなければ静かで最高であった。ピークをさけての旅行とあって、宿泊者も少なく気分はリゾートを満喫したのだ。

一夜明けて、バーベキューパーティー、プール遊びなどのメニューをこなし、早帰りの友人を近くの駅までお送りし、いよいよ村櫛へ・・・

 

そこは、「カーナビの目的地に近づきました・・・」のガイドの終わらないうちに目に入ってきた「えさ・釣り舟」の文字と、これでもかというほど並んだボートで、言われなくてもここだとわかるショップのロケーションだった。

駐車場に車をとめて、お店に入ろうとスロープを上がってくると、いまどき風の髪を染めた若者とすれ違った。どきどきしながら店内へ入った。いつもそう思うんだが、始めて入るショップでは、誰が常連客で、誰が従業員なのかわからないことが多い。とりあえず、カウンターらしきものについている人が店員と相場は決まっているんだが、そこら辺がこの世界の敷居と言ったもののようだ。何しろ、そのカウンターらしきものの人に「あの〜、東京の永井です」と言ってみた。時刻は予定時刻の1分も前だったろうか。すると彼は今出て行った金髪の彼を呼び、「良太!永井さんきたぞ〜!(ホントに)」と。・・・

 

店主の誠さんはこのとき僕がホントにくるとは思ってなかったのかもしれないと感づくまでにしばらく時間がかかった。あとで奥様が「どこに夜中まで遊んで帰れる宿があるんだろうか」とみんなで心配していたことを教えてくれたからだ。

僕は何しろ情報不足で、どんなタックルがマッチするのか解らないから見てくれと良太君にお願いし、ラインまで巻きなおしてもらって、急ぎ湖上の人になった。

 

水路を出て行くときのはやる気持ちは筆舌にしがたい興奮で、軽やかなエンジン音と自然が織り成す風景にまさに溶け込もうとする自分を、都会の生活を常習とする自分が外側から見ているようだった。

良太君は語った。「ここの所釣れてないんです」と。聴けば、酸欠に悪潮が重なって、今日あたりは最も釣れない条件らしい。それでもセイゴくらいは出るだろうと、たかをくくって「いや〜、釣りですから、ボ〜ズ覚悟は当たり前です」などと強がっていた。

あれやこれやの指導の末、なんとなくここでのスタイルは解ってきた。しか〜し。そこは釣り。何も出ない・・・釣れない言い訳を必死にする良太。実は悔しいけど平然を装う僕。むなしく花火大会の花火だけが湖上を装う。けっこう悲劇的な結末を迎えて、お店に戻ってみると「ちよ」チャンがおで迎えして慰めてくれた。もちろん奥様のくれたアイスの味も忘れられないものとなった。昼間に釣っていたらしいサヨリをいただいて帰ったが、宿で〆出しを喰らってがっくり・・・何とか中に入れてもらったが迷惑だったに違いない。店での僕の噂話は現実のこととなってしまったわけだ。この次はキャンプ場を探さねばと思ったのはこのときだ。

 

 

翌日は良太君のご好意で、名物アサリを掘りに連れて行ってもらい、家族みんなで大満足の締めくくりとなる。結果よければすべてよし。リベンジの計画のためには家族の同意が必須条件である。このアサリと、帰りに釣ったハゼは効いた。リベンジ計画を打ち明けると、「ホントに行くの?」といいながらも、なんとお小遣いまで頂戴したのだから、アサリ効果は絶大だった・・・・このリベンジについては次回のお楽しみに・・。

 

東京に帰ると、生きたお土産に舌鼓を打った。現地人はいつもこんなうまいもの食っていやがるのが!・・・・と口に出てしまうほどうまいものだった。

 

6年飼っている南伊豆産メジナの水槽に浜名湖からつれてきたヤドカリ君を入れ、ぼんやり眺めていると、月明かりに照らし出されるシーバスのヘッドシェイクが思い浮かんではむなしく消えた。・・・・・

 

数日たって・・・・

漁多1の実力がわからないままもやもやしているのがいやで、隅田川へ。

いつものポイントで魚を出したときは納得した。これをやっておかないと次のリベンジでも投げ続けられない。残念ながら写真をとらずに(とれずに)リリースした。

証拠写真は次からはとるようにしたい。

 

しかし、浜名湖名物「うなぎパイ」は意外と現地では手に入りにくく、観光用であることがよくわかった。類似品の類がたくさん出回っており、それを買うくらいならフィッシング沖オリジナルグッズのほうがとてもいい。(もっと出しましょう)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルアーカラーについての自論です

東京のヒットカラーは白系が多いが、これは水が濁っているからで、クリアーであればリアル系カラーに軍配が上がるのではないか?バスのセオリーで有名な濁りはチャートというのがあるが、果たして魚の視覚にどのくらい訴えられるものか?

僕はダイビングをしているが、普段の西伊豆の海では深度15メートルを越えればほとんど色などわからない世界だ。確かに、明るい蛍光カラーや、黒などは目立つ。いわしの群れが光っていてもけっこう近づかないと光は届かない。我々のウエットスーツの蛍光カラーが目立つ以外は自然なモノトーンの世界だ。近づいてみて初めて赤いとか青いとかわかる。要は色の明度はわかるものの彩度は不明。目の前に来るまで解らない。

濁っていたら、明るい色が魚の目に届きやすいことは事実だと思うが、果たして緑と赤などの同明度ならば釣果に影響が出ないのではないだろうか?

金・銀は海に存在する色なので目立ちはしませんが、生命感はあると思う。いつも飽食な浜名湖の魚にはうまそうな色でなければ通用しないのではないのでしょうか?漁多1がレーザーホログラム系であたりまくる訳がわかるような気がします。実際はとても細身に見えているでしょう。

だから、昼間なら、誠カラーは絶対的なヒットカラーなはずなんです。夜は水に溶け込んで見えない。ホワイト系でも、半透明や、クリアーカラーは東京の夜ではだめです。東京ではマットカラーを試します。膨張色とも言われますが、固体の浮き上がるまでのシルエットは絶対の視覚を確保します。目立つ色か、イワシ系がいいんです。浜名湖の濁った日にはマット系目立ち色を試してみたいです。